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オリジナルLPレコード「OOPARTS」誕生までの軌跡

どうも、Beagle Kickのプロデューサー橋爪です。


LPレコードがインターネットで購入できるようになりました。
ディスクユニオンなら店頭での販売もあります。(レコード取り扱い店に限る。事前問い合わせ推奨)
消費税が掛かりますが、即売会で購入する金額と同じにしています。
永年委託ではないので、一定期間が過ぎれば終了しちゃいます! 欲しい方はお早めにゲットして下さいね。

DSC01139.jpg

さて、レコードの制作と聞いて、唐突だな?と思った方はいないでしょうか。
ずっとデジタルオーディオの最先端に挑戦し続けていたBeagle Kickがいきなりレコード?って。
でも、レコードはアナログで記録された媒体。ハイレゾは、突き詰めれば「アナログ録音の感動に限りなく近づけるため」の取り組みとも言えるのではないでしょうか。
768kHzというハイサンプリングレードのSUMMER VIBEは、PCMという精緻な描写力と、アナログのような滑らかな音、その両方を備えていました。DSD5.6MHzによるうたかたは、まるで卓からの2mixアウトを聞いているような生々しさが感じられます。
ハイレゾの目指す先は「アナログの音」にある――そんな考え方もあながち間違いではないように思えるのです。

そんなことを背景にBeagle Kickの次のコレクションアイテムとして、アナログレコードを作ってみようというのは、自然な流れでもありました。
和田と橋爪の共通の知人から紹介を受けて、レコード制作のご相談したのはAltphonic Studioの山根アツシさん。

DSC02703.jpg
2022年2月 Altphonic studioにて

レコード作成が決まったら、まずインチを決めます。
なるべく多くの曲を入れようと思ったら、12インチ(直径30cm)が適当なサイズです。皆さんがレコードと聞いて思い浮かべるサイズの大きさですね。
主な回転数は45回転と33回転の2種類ですが、曲数を多く収録できる33回転にしました。いわゆるLP(Long Playing)盤と呼ばれるものです。
12インチのLPレコードによって、片面3曲ずつの収録が可能になりました。

次は曲順です。曲のムードや伝えたいメッセージが……などから決めることはやめました。
というのも、レコードは内周と外周で楽曲の向き不向きがあります。
1曲目は盤の一番外側から始まって、3曲目にいくほど内周側に針は移動していくのですが、同じ33回転ですと、外周の方が時間あたりの進む距離が長くなります。その分、記録できる情報量が多くなり、歪みが起きにくいため、ラウドな曲を収録するなら外周側、つまり1曲目に置くのが適当といわれています。
よって、本レコードでもA/B面ともに元気で音数の多い楽曲は1曲目に、静かめで穏やかな楽曲は後半に配置されることになりました。

Altphonic studioにBeagle Kickのハイレゾ音源を納品し、マスタリングを依頼します。レコード向けに音を整えてもらいました。
最初はマスタリング済みの音源を提出していましたが、実際に盤になっているものは2mix音源が採用されています。

LPジャケットのデザイン制作も初めての経験でした。
Altphonic studioにジャケット印刷業者を選定してもらい、デザインテンプレートをいただいて、Beagle Kickの1stアルバムでもお世話になったシンガーソングライターの佐藤嘉風さんにデザインをお願いしました。

ooparts_mini.jpg
うう~ん、カッコいい!

ちなみにレコード本体のラベルは、コストの面などを検討して無地としました。光に照らしながらA/Bの刻印を探していただき、再生をお願いしています。

Altphonic studioは、PVC(塩化ビニール)マスターカッティングという世界的にも極めて珍しい手法が可能なカッティングスタジオ。どのような経緯で「OOPARTS」が出来上がったのか、山根アツシ氏に当時を思い出してもらいながら、コメントをいただきました。
地の文も交えながら、インタビュー記事風味でお楽しみ下さい。(である調にしました)

DSC02705.jpg
山根アツシ氏

※コメント内容は2023年6月にいただいたもの

山根「私の仕事の中で初期の作品であるので、改めて聞き返すと色々とあーすれば良かった、こうすれば良かったなど反省点も多いのですが、実験心に溢れたアルバムだと思います」

通常レコードは、ラッカー盤を用いてカッティングを行うが、メディア(ラッカー盤そのもの)が非常に高価なため、通常、アルバム曲全体をカッティングしての音決めなどは行われない。曲の一部をカットして、クライアントチェックを経てから、それを元に本番カットへと進むという。(この段階で全曲のカット結果は聞けないことになる
Beagle Kickが音にこだわるユニットであることを鑑みて、音の最終判断がしやすいよう、世界でも例の無い PVC(塩化ビニール)マスターカッティングに挑戦してもらうことになった。塩化ビニールならメディアのコスト面でアドバンテージがあるので、何回か全曲のカットをしての音決めが可能になるのだ。

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PVC盤を手に取る山根氏

山根「つまり、何か最終の音に問題があれば、マスタリングに戻ってやり直しが効くので、プレスマスター盤の音決めが納得いくまでできるんです。この方法が可能なのは世界でもAltphonic studioくらいです。実際に世に出ている作品としても数少ない、弊社独自の技術となります。
PVCは最終のプレス後(量産後)のレコードと同じ材質なので、レコードカット後の"周波数レンジが変わった音”の違いが分かりやすいというメリットもありますね」

こうして、何度か音のやり取りを行ったPVCマスターをドイツの工場に納品して、テストプレスを実施。出来上がった盤の音を試聴してみたところ、弱音部分でのSNについて気になるところが出てきた。Beagle Kickの和田と橋爪も、比較的ラウドな楽曲において、やや歪みのような部分が耳に付いたという。これはある程度レコードという媒体では仕方がない部分もあるのだが、"究極のコレクションアイテム”として満足のいく仕上がりにしたいという願いもあり、対策を検討してもらうことに。

まず、マスタリング済み音源の使用をやめ、ミックスマスター(2mix)データまで遡ってマスタリングを再実施。DSD音源は変わらずそのまま採用した。2mixはダイナミックレンジが広い分、弱音で気になるところが出てきたため、SNでPVCよりも有利なラッカー盤のマスターに変更し再カットを行った。

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レコードの量産には欠かせないスタンパーのサンプル(写真はカットされた状態)

山根「先にPVCマスターで音を追い込んでいた分、ラッカー盤での作業はやりやすく、音の相違もなく最終カットまで仕上げられましたね。リスナーの方のお手元にあるのは、このときの最終マスターが元になっています。とにかく音にこだわり、いろいろな実験に溢れた、世界でも珍しいアルバムになっていると思います」


Altphonic Studioは、Beagle Kickのレコード制作を担当した後も進化を続けている。

レコードプレスに新風!? 高音質に挑む“最先端カッティング”とは

https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dal/1481440.html
(山根氏の経歴や、魔改造されたダブカッティングマシン、新規導入したフルデジタルカッティングマシンについて)

シミュレーションをフル活用した“最先端”のアナログカッティング。Altphonic Studioの音質へのこだわり
https://www.phileweb.com/news/audio/202304/12/24207.html

フルデジタルカッティングマシンを使った最先端のアナログカッティングのニュース記事はこちら
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1482005.html
サービス概要はこちら
https://www.altphonic.com/pressmaster

音楽活動をされている方、自分の音源を配信やCDだけではなく、レコードにしたいと思ったことはないだろうか。Altphonic Studioは独自の技術と最新鋭の機材でその願いを高いクオリティで実現してくれる、貴方にとって有力な選択肢の1つになるだろう。

レコード通販はこちら
https://diskunion.net/portal/ct/detail/1008705418
レコード
《収録楽曲》
A1.Twice the Love 3:50
A2.Shelly 3:55
A3.Next to You (Next Remix) 4:47
B1.Wonderful World Sunshine remix 4:46
B2.Moment 4 Autumn 3:13
B3.UTAKATA 3:44

ハイレゾ配信はこちら
=================================
マルチトラックデーター集
    
192kHz版(e-onkyo WAV配信終了につきDLsiteにて配信開始)

  祈りの丘 Multi Track EVERYTIME Multi Track VOTEVOLUTION Multi Track
96kHz版
DLsite.com(同人作品配信サイト) FLAC/DSD
 NEW ERA MIRACLE 

OTOTOY(高音質音楽配信サイト)
http://ototoy.jp/them/index.php/ARTIST/87203
(WAV・FLAC・ALAC版 DSD版) 

e-onkyo music(FLAC)
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M3秋への委託頒布参加と、MQAの今後の動向について[続報]

どうも、Beagle Kickのプロデューサー橋爪です。


M3秋参加情報

M3-2023秋にBeagle Kickは落選しました……😢
なんと、手続きミスによる落選でして、情けない限りです。

委託頒布先を探していましたところ、ご快諾いただける方が!😭
当日は、和田と橋爪の共通の知人の方のブースをお借りして、LPレコードの再頒布を行います。
また、新作カラーフリーペーパーも初配布します。

参加は橋爪のみです。
和田の個人サークルも落選と聞いていますので、和田の参加有無は直接お問い合わせ下さい。

具体的なスペースなどは、追って発表いたします。

 #M3秋2023

日時:10/29(日) 10:30~15:30
委託頒布先スペース:後日発表
会場:東京TRC
https://www.m3net.jp/

MQAの今後の動向について[続報]

MQA社が経営破綻したことは前回のBlogでお知らせしました。
新しい情報が出てきましたので、報告いたします。

カナダLenbrookが「MQA」買収。「中心グループは維持。今後もビジネス開発活動を主導」
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1532835.html

ついに買収してくれる企業が現れたようです。
Bluesoundなどのブランドを有するLenbrook(レンブルック)が買収したとのこと。

AV Watchによると
「MQAのライセンス部門責任者であったAndy Dowell氏を含むエンジニアや開発者、販売およびマーケティング担当者の中心グループを維持し、今後もビジネス開発活動を主導していく」
とのことなので、MQAがいきなり大改革されてしまうことはなさそうです。

ただ、気になる発言もあります。

MQAがハイファイ界の大物に救われた
https://www.whathifi.com/news/mqa-has-been-saved-from-administration

What Hi-Fi?によると、レンブルックの最高経営責任者ゴードン・シモンズ氏はこのように述べているそうです。
「今回の買収は、MQAの科学者やエンジニアが開発した技術が、特定のブランドや企業に限定されることなく、業界の利益に貢献し続けることを保証する機会と捉えています」

ちょっと意味深ですね……
こんなことをわざわざ言うのは、これまでの強固なライセンス契約をベースとしたビジネススキームを緩和するということかもしれません。
オープンラインセンスではない、ライセンス契約を基本としたコーデック技術について批判的な意見も多いでしょうが、長年記事を書き、内情も聞いてきた私からすると、これには一定の意義があり必要性もあったと思っています。
ただ、ソフト(音源)やハードの普及にあたり、足かせになっていたのも確か。

より制作側にとって開かれたコーデック技術として、そして作り手が認証したという聴き手にとっての安心感の担保、この両立を目指してLenbrookには進化をリードしてほしいなと思います。
Beagle Kickの橋爪は、今後の発表に注目していきます。


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マルチトラックデーター集
    
192kHz版(e-onkyo WAV配信終了につきDLsiteにて配信開始)

  祈りの丘 Multi Track EVERYTIME Multi Track VOTEVOLUTION Multi Track
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OTOTOY(高音質音楽配信サイト)
http://ototoy.jp/them/index.php/ARTIST/87203
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Beagle Kickの中の人

Author:Beagle Kickの中の人

オリジナル音楽制作サークル「ビーグルキック」です。
作曲家:和田貴史とオーディオライター・音響:橋爪徹が中の人です。
CDを超える高解像度の音楽データ=ハイレゾ音源による制作・配信もしています。
ジャンルはインストがメインとなります。いわゆる同人音楽です。
ご連絡は公式サイトの右上、CONTACTフォームよりお願いします。
アイコン・ロゴデザイン:藤宮藍






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